フォーム離脱の呼び戻しツール、成果報酬型と定額型どちらが安い? 分かれ目は「回収効率」と「1件の単価」

OKAERI 編集部 更新

フォームの入力途中で離脱した人に SMS やメールを送るツールは、料金が「成果報酬型」と「定額型」に分かれます。比べにくいのは、払う単位が違うからです。成果報酬型は回収できた1件ごとに、定額型は送った通数ごとに費用が決まります。

単位を「離脱した人1人あたり」にそろえると、比較は単純になります。成果報酬型の費用は「回収率 × 1件の単価」、定額型は「1人に送る通数 × 1通の単価」です。どちらが安いかは、規模よりも先に、どれだけ回収できているか(回収効率)と1件の単価で決まります。

この記事では、1人あたりの費用の出し方、分かれ目になる回収率の求め方、回収率と単価の早見表、比べる前に確認しておきたい点を順に整理します。

呼び戻す以外の対策も含めた全体像は、フォーム離脱の対策は3段階に分けて考えるで整理しています。

1人あたりの費用は「回収率 × 単価」と「通数 × 単価」で出せる

ここでいう「離脱した人」は、フォームに連絡先まで入力してから離れた人(カゴ落ちした人)で、SMS やメールを送る相手のことです。この人数を分母にすると、2つの料金体系は次の式で比べられます。

比べる点成果報酬型定額型
費用が決まるもの回収できた件数送った通数(+月額)
1人あたりの費用回収率 × 1件の単価1人に送る通数 × 1通の単価(+月額 ÷ 送る人数)
回収率が上がると1人あたりの費用も同じ割合で上がる変わらない
送る人数が増えると1人あたりの費用は変わらない月額を割る人数が増える分だけ下がる

成果報酬型は、回収できるほど1人あたりの費用が上がります。回収率が2倍になれば、費用も2倍です。定額型は、何件回収できても1人に送った分の配信費しかかかりません。

もう1つの違いは、規模の効き方です。成果報酬型の1人あたりの費用は、送る人数が100人でも1万人でも変わりません。定額型で規模が効くのは、月額の固定分を何人で割るかの部分だけです。

分かれ目は「回収率 = 1人あたり配信費 ÷ 1件単価」

2つの式が等しくなる回収率が、分かれ目です。

分かれ目の回収率 = 定額型の1人あたり配信費 ÷ 成果報酬型の1件単価

自社の回収率がこれを上回れば定額型のほうが安く、下回れば成果報酬型のほうが安くなります。

モデルケースで計算してみます。定額型で1人に1通送ると、相手の60%に SMS(1通を1.8通分として数える)、残りにメールを送ることになり、OKAERI の Starter プランの超過単価で1人あたり15.24円です。成果報酬型の単価を1件2,500円とすると、分かれ目は次のとおりです。

15.24円 ÷ 2,500円 = 0.61%

送った人のうち0.61%より多くが購入していれば、定額型のほうが安くなります。回収率が2%なら、成果報酬型の1人あたりの費用は50円で、定額型の約3.3倍です。

1人に2通送るなら、定額型の1人あたり配信費は30.48円になり、分かれ目も1.22%に上がります。送る通数を増やすと、分かれ目はその分だけ上がります。今のサービスから乗り換えるなら、今と同じ文面・同じ通数で送る前提で計算してください。

この計算に必要な数字は次の2つだけです。

回収率と単価の早見表

回収率と成果報酬型の1件単価の組み合わせごとに、成果報酬型の1人あたりの費用を並べました。定額型の1人あたり配信費(1人に1通)より高いセルが「定額型が安い」組み合わせです。

回収率\1件の単価 1,000円2,500円5,000円
0.5% 5円成果報酬型が安い 12.5円成果報酬型が安い 25円定額型が安い
1% 10円成果報酬型が安い 25円定額型が安い 50円定額型が安い
2% 20円定額型が安い 50円定額型が安い 100円定額型が安い
3% 30円定額型が安い 75円定額型が安い 150円定額型が安い
分かれ目 1.52%0.61%0.3%
  • セルの金額は、成果報酬型で離脱した人1人あたりにかかる費用(回収率 × 1件の単価)です。
  • 定額型の1人あたり配信費は 15.24円(1人に1通)で比べています。1通の単価は OKAERI の Starter プランの超過単価(SMS 14円/通分・メール 0.3円/通)で、有料プランの中で最も高い単価です。
  • 送る相手の60%に SMS、残りにメールを送り、SMS は配信停止の案内で70文字を超えるため1通を1.8通分として数えています。
  • 月額の固定分は含めていません。いずれも実績ではなくモデルケースの数字です。

同じ回収率でも、単価が高いほど定額型が有利になります。同じ単価でも、回収できているほど定額型が有利になります。表のいちばん下の「分かれ目」より自社の回収率が高ければ、配信費だけで比べた場合は定額型のほうが安いということです。

月額の固定分は、規模が小さいほど効く

早見表は配信費だけで比べています。定額型には月額の固定分もかかり、これを送る人数で割った分が1人あたりの費用に上乗せされます。規模が効くのはこの部分です。

月の CV 件数ごとに、定額型の月額を送る人数で割り、分かれ目の回収率を出しました。定額型の月額は、OKAERI の料金で最も安くなるプランを選んで計算しています。

試算の前提は次のとおりです。いずれも実績ではなくモデルケースの数字なので、自社の数字に置き換えてご確認ください。

月の CV 送る人数 定額型の月額 1人あたり 分かれ目の回収率
100件 190人 9,800円(Starter) 51.58円 2.06%
500件 950人 19,964円(Starter) 21.01円 0.84%
1,000件 1,900人 34,406円(Starter) 18.11円 0.72%
5,000件 9,500人 121,880円(Pro) 12.83円 0.51%

月の CV が100件の規模では、月額の固定分を割る人数が少ないため、1人あたりの費用は51.58円になり、分かれ目の回収率は2.06%まで上がります。回収率がこれに届かなければ、成果報酬型のほうが安くなります。

規模が大きくなると、月額は多くの人数で割られ、1人あたりの費用は下がっていきます。月額が高い代わりに1通の単価が低い上位のプランも、割る人数が多ければ安くなります。月の CV が5,000件では1人あたり12.83円、分かれ目は0.51%です。それでも、どちらが安いかを決めるのは、最後は回収率と単価です。

成果報酬型のほうが合うケースもある

回収率が分かれ目に届かないなら、成果報酬型を選ぶのが合理的です。次のような場合は、成果報酬型のほうが合っています。

反対に、次のような場合は定額型が合っています。

最初は成果報酬型で始めて、回収率が見えてきた時点で分かれ目と比べ、定額型を検討する、という順番でも構いません。

比べる前に確認しておく4点

料金表の数字だけを並べても、正確な比較にはなりません。次の4点をそろえてから計算してください。

1. 何を「成果」として数えるか

成果報酬型で最も差が出るのがこの点です。サービスによって、メッセージを送った人が購入したら成果とするもの、メッセージのリンクを押してから一定期間内に購入したら成果とするものなど、数え方が異なります。

成果の数え方が広いほど、レポート上の回収率は高くなり、1件あたりの単価が同じでも請求額は大きくなります。分かれ目と比べる回収率は、請求のもとになっている数え方の回収率を使ってください。契約書や利用規約で「成果の定義」と「計測の期間」を確認します。

2. 単価と月額に何が含まれているか

SMS の配信費(通信費)が単価や月額に含まれているのか、別に請求されるのかを確認します。成果報酬型でも、月額の最低利用料がかかるサービスがあります。

3. 初期費用と契約期間

初期費用、最低契約期間、解約の条件を確認します。月額が安くても、長期の契約が条件になっていると、途中で見直すことができません。

4. SMS の文字数と送る回数

定額型では、送った通数で費用が決まります。SMS は70文字を超えると、1通が2通分以上として数えられるのが一般的です。配信停止の案内まで入れると70文字に収まらないことが多いため、1通を何通分として数えるかで1人あたりの配信費が変わります。1人に何回送るかも、同じように費用に効いてきます。

自社の数字で試算する

ここまでの計算は、次の数字があれば自社の条件で置き換えられます。

OKAERI の料金シミュレーションに入力すると、成果報酬型の費用と OKAERI の月額、その差額を計算できます。計算はブラウザの中で行うので、入力した数字がどこかに送信されることはありません。

まとめ